衿が後ろに抜ける現象を考察

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今日は、着ているものの衿が後ろへ抜けやすい、という人は、何が原因でそうなるのかについての考察をしてみます。骨格の話です。

パターンの良し悪し

その洋服の形が、良いか悪いか、という点がまずあります。
パターン(型紙)の良し悪しは、一般的に判断するのが難しいものですが、人体の構造と、人の運動について考えられた型紙でない場合は、衿が抜ける場合があります。

型紙販売をしていて、後ろに抜けるのは、型紙のせいじゃないですか?という疑いを持たれることもあります。そもそもそういった型紙を当店が販売することはありませんが、型紙の質のせいである場合もあるので、そういう疑いがあるのも仕方がないです。
でも、骨格が理由であることも多いです。

ここでは、人体の構造がきちんと押さえられている型紙で作られた洋服だという前提で話を進めます。

骨格ナチュラルの人は、衿が後ろへ抜けやすい

肩を横から手で挟んでみると、できれば何人かの人の肩で比較してみるのが望ましいですが(コロナ禍の今は、密になれないとは思いますが)骨格ナチュラルの人は、肩の厚みが薄いのが特徴です。
わかりやすくするために、骨格ストレートと比べてみます。
骨格ストレートは、肩に厚みがあるのが特徴的です。

この違いはどういうことかというと、かんたんに言えば、骨格ストレートの人の肩は、面になっていて、骨格ナチュラルの人の肩は、線になっているということです。

図を見てください。
ちなみにこの絵は、肩幅は同じ寸法で、骨格のみが違うという絵になっています。

絵にもあるように、例えば薄くてツルツル滑る生地があったとして、テーブルの上に乗せた時と、カフェの前にあるような三角の看板の上に乗せた時では、どちらが安定するでしょうか。あるいは、すぐに滑り落ちてしまいそうなのはどちらでしょうか?
ということをイメージしてもらうと、わかりやすいのではないかと思います。

体の厚みがない骨格の人は、衣服が後ろにも抜けやすいですが、当然前にも抜けやすくなります。
前衿ぐりが開いたトップスを着ると、胸が見えてしまうのではないかと気になる方も多いと思います。これはバストがないからだと思う人もいると思いますが、これも100%違うわけではありませんが、主な理由は、肩が安定しないので、ちょっとしたことで前にも衣服がずれてしまうから、だと考えられます。

衿ぐりが動きやすいと何が起こるか

衿ぐりが後ろに抜ける、あるいは前に移動するのは不快だと感じる人が多いと思います。
人は、不快なことを避けたいので、無意識に、衿ぐりが不安定なアイテムを着ると、反対の方向に力が入ります。疲れやすくなったり肩がこるかもしれません。洋服が体の不調につながる、というのは、こういうところから始まることも。
ちなみに疲れは年齢のせいではないです。

骨格ナチュラルの人は、骨格的視点からの話になりますが、栄養が吸収されにくいタイプの人も多いと思いますので、そもそも疲れやすい人が多いかもしれません。
洋服を改善するだけでも違うと思います。

どんな洋服だったら抜けにくくなるか

当然、衿ぐりが広く開いていないもの、衿ぐりが定まっているもの、となります。
ハイネックなどは、骨格に合わせやすいと思います。
あとは一般的なラウンドネック。あるいはシャツ。
ツルツル滑らないもの、軽すぎないものもおすすめです。

そして、ショールやジレ、ドロップショルダー、さらっと羽織るだけのコートなどといった「抜け」のあるデザインが、骨格ナチュラルには似合うという皮肉もあります。
抜けてしまうんだけど、その抜け、が似合う。
面白いなと思います。